山行 関東

丹沢ハイキング|不動尻ミツマタと鐘ヶ嶽登山

不動尻ミツマタ

厚木市七沢にある不動尻ミツマタ大群生地。3月中旬〜4月上旬のミツマタ開花時期には、山の斜面がミツマタの黄色いベールに覆われます。
車の場合は駐車場から徒歩約1時間。公共交通機関の場合は、小田急電鉄小田原線 本厚木駅からバスに乗り、広沢寺温泉入口バス停で下車後、徒歩約1時間半でアクセスできます。

しっかり歩きたい方には、広沢寺温泉入口バス停から厚木市最高峰 鐘ヶ嶽(561m)を経由する登山コースがおすすめです。
登山道には江戸時代から続く丁目石碑が点在しており、刻まれた地名や人名を読み解きながら歩けるのも、このコースならではの魅力です。

ミツマタの見頃を迎えた3月中旬、鐘ヶ嶽を経由して群生地まで歩いてきたので、登山レポートとしてご紹介します。

鐘ヶ嶽ー不動尻ミツマタ大群生地周遊コースの概要

コースの基本情報

鐘ヶ嶽標高:561m
コース距離:約10.0km
コースタイム:約5時間
難易度:中級者向け
アクセス:小田急電鉄小田原線 本厚木駅

鐘ヶ嶽とは

鐘ヶ嶽(かねがたけ)は、浅間山(せんげんさん)とも呼ばれ、神奈川県厚木市内の最高峰(561m)です。
本厚木駅からバスで広沢寺(こうたくじ)温泉入口バス停へ向かい、そこから登山口に入ります。山頂までは約1.5時間の行程です。

古くから山岳信仰の対象とされていた霊峰で、登山道には江戸時代の元号が刻まれた石碑や石仏が点在しています。歴史に触れながら歩けるのも魅力の一つです。

不動尻ミツマタ大群生地

不動尻ミツマタ大群生地は、鐘ヶ嶽の麓を流れる谷太郎川の最深部にあります。
針葉樹林の斜面にミツマタが群生し、春になると一斉に黄色い花を咲かせ、山肌をやわらかな黄色いベールのように包み込みます。

もともとは旧県立不動尻キャンプ場の管理棟跡地に数本かあったものが、10〜20年ほどで広がり、現在の規模になったといわれています。

見頃は3月中旬〜4月上旬。例年3月20日頃が最盛期です。

鐘ヶ嶽ハイキングコース〜不動尻ミツマタ大群生地周遊コース紹介

不動尻にミツマタを見に行くなら、「せっかくだからハイキングも楽しみたい」という方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、鐘ヶ嶽ハイキングコースです。
広沢寺温泉入口バス停をスタートし、浅間神社の鳥居をくぐって登山道へ。山頂までは葯1.5時間です。

山頂で休憩した後は、不動尻方面へ下山し、約50分でミツマタ群生地に到着。鑑賞後は舗装路を歩き、バス停へ戻る周遊コースとなっています。

見どころのトンネル

このコースの見どころは、ミツマタだけではありません。不動尻〜バス停の間にある山神隧道(トンネル)も印象的です。
全長約230mのトンネルは照明がなく、内部は真っ暗。
視界がほとんどないため、距離感がつかみにくく、宙を歩いているような不思議な感覚を味わえます。

暗所が苦手な方はライトを持参すると安心です。

実録:鐘ヶ嶽ハイキングとミツマタ鑑賞

上記で紹介したコースを歩き、見頃を迎えたミツマタを楽しんできました。

■ 私たちのコースタイム 5:06(休憩1:12含む)

■ 歩いた距離 10.0km

ルートマップ

広沢寺温泉入口バス停〜鐘ヶ嶽登山口

小田急電鉄小田原線 本厚木駅から厚木バスセンターへ向かい、七沢行きのバスで約30分。広沢寺温泉入口バス停で下車します。
バス通りの横断歩道に、飛び出し坊やならぬ、飛び出しおじいちゃんがいます。

飛び出しおじいちゃん

ナイキのスニーカー!

鐘ヶ嶽登山口の道標が現れます。

鐘ヶ岳登山口標識

鐘ヶ嶽ハイキングコースの入口に到着。浅間神社の参道でもあります。

鐘ヶ岳登山口

鐘ヶ嶽登山口〜鐘ヶ嶽

階段を登るとすぐ、石造の鳥居があります。ここから登山スタート!山頂まで約1.5時間、どんな発見があるか楽しみです。

浅間神社鳥居

鐘ヶ嶽ハイキングコースには、丁目の石碑や石仏がたくさん設置されています。

五丁目の丁目石碑

五丁目は545mってことだね

石碑には「文久四年正月吉日」という日付や、当時の人々の名前が刻まれています。文久四年は大政奉還の3年前、まさに時代が大きく動こうとしていた頃です。
この道を行き交った人々は、どんな思いで歩いていたのだろうか――。そんなことに思いを馳せながら、同じ道をたどりました。

十丁目の丁目石碑

野生の椿の木がたくさん生えています。手入れしないと、椿も背が高くなるようです。

椿街道

椿並木は珍しい

400段あまりの階段が現れます。浅間神社が近いことを知らせる、最後の試練のようです。

神社階段

ヒィーーー!もうひと踏ん張り…

浅間神社に到着!
あえて塗装されていない佇まいが印象的で、どこか銀閣寺のような侘び寂びを感じます。

浅間神社本殿

浅間神社からはベンチが2脚ほどあり、桜が満開でした。山頂は眺望がないのでここで楽しみましょう。

浅間神社から10分ほど歩いて、鐘ヶ嶽山頂に到着!
山頂の看板がなく、看板がありそうなところに、不動明王の石像が立っています。丸みを帯びた右側の石像は先代でしょうか。

不動明王の石像

不動尻は不動明王と関係があるのかな

山頂は、テーブルが一セットあります。広いとは言えませんが、レジャーシートをひいて休憩できるスペースは十分にあります。

山頂を出発し少し歩くと、標識が一つ現れます。広沢寺温泉方面へ降ります。右側へ進むとらくらくコース、左側は鎖場がある健脚向きコース。今回はらくらくコースを選択。

下山標識

しばらく下ると、舗装道と合流します。登山はここで終了です。

不動尻への舗装道

下山口〜不動尻ミツマタ大群生地

このまま谷太郎川の上流へ、川沿いを50分くらい歩いて、不動尻ミツマタ大群生地に到着!
元キャンプ場の管理棟があったという不動尻広場にはベンチやテーブルがたくさんあります。

不動尻広場

広場前の斜面にミツマタ群生があります。ジグザグと小道を上がり、歩いてミツマタを鑑賞することができます。

ミツマタ

枝が三つに分かれ、それぞれの先端にブーケのようにお花がついています。

ミツマタ

小さくて丸っこい。かわいい。

キュン♡

ミツマタ

お花からは、甘くて優しい香りがします。

ミツマタ

ミツマタを鑑賞した後は、もう少し足を伸ばして不動の滝へ。マイナスイオンを浴びてスッキリ!

不動の滝

川の石の表面の緑色は苔ではなく、セラドナイトという鉱石が集まったものです。
丹沢山地によく見られるようなので、今後の楽しみができました。

セラドナイト

滝の側には、ハナネコノメ(花猫の目)がたくさん咲いていました。花は0.5cmほどで小さく、赤色の雄しべがかわいい。

ハナネコノメ(花猫の目)
ユキノシタ科の日本固有種。3〜5月に山地の沢沿いなど湿った場所の苔の上に生える小型の多年草です。雄しべの暗紅色のやくが、まるで猫の目のように見えることから、その名がつきました。

ハナネコノメ

「まるで猫の目」......?

不動尻ミツマタ大群生地〜河鹿の沢バス停

不動尻をあとにし、帰りのバス停へ向かいます。
20分くらい歩くと、山神隧道(トンネル)が現れます。全長約230mですが照明が一つもありません。
足元の感覚だけを頼りに進むため、距離感や方向感覚があいまいになり、まるで空間の中を漂っているような不思議な感覚。

暗い場所が苦手な方や天候が悪い日は、ライトの持参がおすすめです。

山神隧道

トンネルを抜けてさらに10分くらい歩くと、右手に湧き水があります。冷たくてまろやかな口あたり。

湧き水

30分くらい歩くと釣り堀が見えてきます。釣りをしなくても川魚料理を食べさせてくれる"ますや"さん。

焼鮎片手に生ビール♪

という気持ちでしたが.......今回は寄り道せずにバス停に向かいます。

ますやさんの看板

ここから本厚木駅行の広沢寺温泉入口バス停までは徒歩約15分。
今回は運良く、その手前にある河鹿の沢バス停(一日4便)から乗車することができました。

不動尻ミツマタと鎌ヶ岳登山まとめ

不動尻ミツマタと鐘ヶ嶽登山は、春の花と山歩きの両方を楽しめる、神奈川・厚木エリアの人気ハイキングコースです。
本厚木駅からバスでアクセスでき、日帰りでしっかり歩けるのも魅力のひとつ。

鐘ヶ嶽を経由するルートは、標高561mながら登りごたえがあり、歴史ある石碑や石仏を辿りながら歩けるのが特徴です。
山頂までは約1.5時間、その後不動尻へと下る周遊コースで、全体として約5時間の行程になります。

3月中旬〜4月上旬にはミツマタが見頃を迎え、山の斜面が黄色いベールに包まれる幻想的な景色が広がります。
甘くやさしい香りに包まれながら歩く時間は、この時期ならではの特別な体験です。

また、途中にある山神隧道では、真っ暗な空間を進む非日常的な体験もでき、コース全体に変化があるのも魅力です。

下山後は温泉やグルメを楽しめるスポットも多く、ハイキング+αの楽しみ方ができるのもポイント。
春の自然と歴史、そしてちょっとした冒険感まで味わえる、満足度の高いハイキングコースでした!

  • この記事を書いた人

まーや

40代女性|会社員|週末に関東近郊の日帰り登山、たまに遠征登山に行きます。 温泉が好き。お酒をたしなみます。 キャンプ、ロードバイクもします。

-山行, 関東